私の住んだ産地のおいしい、ヘルシー、ベストセレクト(福岡-特別編)
■「でかにんにく」は「にんにく」ではない?
「でかにんにく」はジャンボニンニクと呼ばれ、大きいものは500グラム以上あり(上写真のものは約300グラム)ます。産地は九州地方、四国地方他、複数の地域で生産されています。分類学的にみると、同じネギ属ですが、ジャンボニンニクはリーキ(西洋ネギ)に近い種で、別の種となります。成分的にみると「にんにく」と類似していますが、にんにく臭が微弱、玉ねぎと同様の催涙成分を含む、加熱した時の食感が「にんにく」よりやわらかい(ホクホクする)などの特徴があります。
■なぜ「にんにく」はスタミナ食材なの?
それは「アリチアミン」の働きによるものです。「アリチアミン」はビタミンB1とアリシン(にんにく特有の臭い成分)の結合したものです。ビタミンB1はひとの生体内で糖質をエネルギーに変換する際に関与しますが、水溶性、熱に弱いなどで調理の過程で損失していきます。また、ひとの体内で合成できないため、食材として摂取する必要があります。一方で「アリチアミン」は水、熱に強く、腸からの吸収も良く、血液中に貯蔵もされるため(持続性)に疲労回復、滋養強壮効果が発揮されるのです。尚、「にんにく」にもビタミンB1が含まれますが、ビタミンB1をより豊富に含む、豚肉、ハム、豆類などの食材を同時に摂ると、一層効果的と考えます。
★アリシン 「にんにく」成分のアリインが刻んだり、つぶしたりすることで空気に触れると、「にんにく」中のアリイナーゼ(酵素)の作用で変化したものです
■癌予防としてのフィトケミカルの頂点に位置づけされた「にんにく」
アメリカ合衆国にある「国立癌研究所」が発表した、デザイナーフーズ・ピラミッド(40種類の野菜、果物の成分を調べ、癌予防効果が期待できるものから順位づけしたもの)で最も期待できる食材となったのが「にんにく」です。この要因として、「にんにく」に含まれる硫黄化合物が発癌性物質の解毒作用、癌細胞の増殖抑制、免疫機能の強化などが報告されています。
※フィトケミカル 健康に良い影響を期待される植物由来成分
■さいごに
そんな魅力たっぷりの「にんにく」ですが、食べ過ぎると胃腸障害を起こす可能性があります。摂取の目安として、一日に生で1片(加熱の場合2片)です。また最大の欠点は臭いですが、調理方法を工夫したり(加熱)、臭いの微弱でしかもそれ自身が美味しい、ジャンボニンニクを是非食べてみてください。
川﨑孝治
最新記事 by 川﨑孝治 (すべて見る)
- 私の住んだ産地のおいしい、ヘルシー、ベストセレクト(福岡-特別編) - 2019年5月31日
- 私の住んだ産地のおいしい、ヘルシー、ベストセレクト(岩手偏) - 2019年4月23日
- 原料メーカーが教える“プラセンタ”の安全性について①<試験> - 2019年1月18日
最新記事
中島ゆき
2019/09/30日焼けあとの肌にも 混ぜるだけ手作りアロマジェル
おはようございます!キラナ美活サポーターの中島ゆきです。 最近はジェル…
黒田 リコ
2019/09/23出産経験者の2人に1人は下肢静脈瘤を発症している?予
ふと自分の足を見たときに「あれ?血管が赤黒くなってない?」「もしかして…
松尾功子
2019/09/02今からでも間に合う!「秋の老け顔対策」ケア3選
キラナライフの松尾です。今日も、コスメコンシェルジュ、エステティシャン…
matsuki_takahiro
2019/08/10永遠のテーマ「アンチエイジング」研究の最新トピックス
おはようございます。佳秀ヘルスケア研究開発の松木です。 前回に引き続き…