乾燥肌や肌荒れに有効なスフィンゴ脂質(セラミド)を摂取できる食品

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おはようございます。佳秀ヘルスケア研究開発の松木です。
前回は、スフィンゴ脂質の肌における働きについてご紹介しました。
今回は、肌の保湿力や肌荒れ改善に役立つスフィンゴ脂質が含まれる食品をご紹介します。

肌の機能改善効果をもつスフィンゴ脂質(セラミド)の機能性についてはこちらから

スフィンゴ脂質の経口摂取による評価

スフィンゴ脂質の基本骨格であるセラミドは化粧品以外にも食品やサプリメントとしても美肌効果を生むことが期待されています。
近年の動物実験やヒトにおける試験の研究報告をみても効果が期待できます。

・米ぬかやトウモロコシ由来のグルコシルセラミドを経口摂取することで、低下した皮膚バリアの働きがよくなった。
・トウモロコシ由来のグルコシルセラミドを経口摂取することで、表皮のセラミド量が増えた。
・米胚芽、パイナップル由来のグルコシルセラミドを経口摂取することで、表皮からの水分蒸散量(保湿力、乾燥しやすさの指標)がよくなった。
・牛乳由来のスフィンゴミエリンを経口摂取することで、皮膚バリアの働きが向上し肌の水分量が増えた、肌のハリがよくなった。

以上のようにグルコシルセラミドに関する報告が多くみられます。
グルコシルセラミドとは、スフィンゴ糖脂質の一つで糖としてグルコースが結合したセラミドです。
特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品でも「肌が乾燥しがちな方に適する」や「肌の乾燥が気になる方に」などの表現で販売されています。

グルコシルセラミドもスフィンゴミエリンも、体内で分解されセラミドに変わり肌の表皮の細胞膜を形作る成分になってくれます。

スフィンゴ脂質が含まれる食品

スフィンゴ脂質はトクホや機能性表示食品といったサプリメントでも摂取可能です。
スフィンゴ脂質の中でも研究報告でご紹介したグルコシルセラミドやスフィンゴミエリンはどのような食品から摂ることができるのでしょうか。

グルコシルセラミド

研究報告で挙げたように、トウモロコシやお米、パイナップルに含まれていることが分かっています。
その他には、麦類や、豆類、こんにゃく、きのこ類などにもグルコシルセラミドが含まれています。
特にこんにゃくに多く含まれているということで、積極的に食べたいですね。

スフィンゴミエリン

哺乳動物の細胞に含まれるもので、卵や肉、乳に含まれています。
スフィンゴミエリンが含まれているヨーグルトも販売されています。

さいごに

2週にわたってスフィンゴ脂質、セラミドに関する情報についてご紹介してきました。
肌のバリア性を向上させ、乾燥肌や肌荒れを防ぐための保湿力を与えてくれます。乾燥による小じわにも有効かもしれません。
コンビニではすでにおでんも販売が始まっています。
一品にこんにゃくを入れてみるのもいいかもしれません。

参考文献
酒井祥太; 光武進; 五十嵐靖之. 食品成分としてのスフィンゴ脂質の生理機能. ビタミン, 2013, 87.11: 605-609.
内田良一. セラミドとその代謝産物の皮膚における役割. Journal of Japanese Biochemical Society, 2017, 89.2: 164-175.
小野裕子. 牛乳由来スフィンゴミエリン濃縮物の表皮機能改善効果に関する研究. ミルクサイエンス, 2012, 61.1: 33-40.

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matsuki_takahiro

佳秀工業株式会社ヘルスケア事業部・研究開発担当の松木です。美と健康を応援するブランド「GENPRESS(ジェンプレス)」では研究・開発に携わっております。大学や研究機関との共同研究の成果をもとに、高濃度・高品質なプラセンタの抽出に成功しました! 趣味はサッカー(フットサル)・自転車・天体観測・読書で、仕事とプライベートともに様々な分野に触れています。科学的な目線をもとに、皆様に分かりやすいお役立ちブログを発信していきます!

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