睡眠不足は本当に肌によくないの？睡眠と美肌の関係とは

睡眠不足は美容の大敵と良く言われますが、本当に肌に良くないのでしょうか？
そこで、今回は睡眠不足と美肌との関係についてご紹介していきます！

睡眠不足は肌荒れの原因に

まずは、肌荒れになる原因からご紹介していきます。
肌荒れになる主な原因は、下記のように色々な原因が重なって起こります。

①栄養バランスの欠如で肌荒れに
②睡眠不足などの生活習慣の乱れで肌荒れに
③カサカサ肌は紫外線や汚染された大気などの外的要因
④ストレスによる肌荒れ

これらの複合的な原因によって、皮脂の分泌過剰や血行不良、代謝不良などが起こり顔などが肌荒れになっていくのです。
上記の肌荒れになる原因をご覧頂いた通り「睡眠不足」も肌荒れと関係しています。

睡眠不足が肌と密接に関係しているので、睡眠不足は美肌の大敵です。

睡眠不足で「美のホルモン」が減り肌荒れに

睡眠不足が肌に良くないことはわかりました。
ここからは、睡眠不足がどうして肌荒れになるのかを簡単に説明していきます。

女性のカラダを健やかに保つためには、「エストロゲン」と「プロゲステロン」という2種類の女性ホルモンが重要な役割を果たしています。
特にエストロゲンは別名「美のホルモン」とも呼ばれ、肌の弾力やハリの元であるコラーゲンを生成し、肌の潤いの源にもなります。

つまり、この美のホルモンであるエストロゲンの分泌が減ると肌環境に大きな影響を及ぼします。

女性のカラダは約１ヶ月という周期で、エストロゲンとプロゲステロンが交互に増減しています。
この分泌をつかさどるのは、脳（視床下部・下垂体）や神経です。

ストレスや疲労、睡眠不足などで脳がダメージを受けると適切に分泌の指令を出せず、ホルモンバランスが乱れてしまいます。
そして、肌荒れやPMS（月経前症候群）、肩こりなど、さまざまな不調につながってしまうのです。

つまり、睡眠不足が続くとエストロゲンの分泌がへり、ホルモンバランスが乱れます。それにより、肌荒れなどの肌の不調に繋がる訳です。

ちなみに、生理中に「肌の調子が良いな」と感じることがありませんか？
実は、これもエストロゲンが大きく関わっています。

女性は、生理が始まると体温が下がり、排卵を迎えるまで低温期が続きます。
この時期に分泌されるのが「美ホルモン」のエストロゲンです。

生理の終わりごろから排卵にかけて分泌量が多くなり、お肌、髪、身体など、「なんかいい感じ」と感じる時期です。
女性らしい身体をつくり、子宮内膜を厚くするなど妊娠に備えるための準備をしているんですね。

これらのことから、睡眠不足は肌の状態を良くするエストロゲンの分泌を妨げ、睡眠不足が肌荒れなどに繋がるということなのです。
睡眠不足は肌と大きく関係していることがわかりますね。

睡眠ホルモン「メラトニン」と肌荒れの関係性

ここからは、睡眠と大きな関係性がある睡眠ホルモンの「メラトニン」ついてお伝えしていきます。

睡眠の役割には「脳の休息」と「カラダのメンテナンス」があります。

人間は暗い夜に眠り、明るい昼に目覚めて活動する昼行性の動物です。
そのため、体温は昼に高く夜に低いリズムを示します。これに連動し、体温が高いと眠りにくく、低いと眠りやすい性質を持っています。

このようなリズムを生体リズムと呼び、人間のほとんどの細胞にはサーカディアンリズム（概日リズム：20〜28時間の周期の生体リズム）に関わる時計遺伝子が存在し、この遺伝子によって調整される体内時計がカラダの中のさまざまなリズム現象をコントロールしているのです。

体内時計に働きかけ覚醒と睡眠を切り替えて自然な眠りを誘うのが「メラトニン」です。
脳の松果体（しょうかたい）から分泌されるホルモンで、“睡眠ホルモン”とも呼ばれています。

このメラトニンも生体リズムの支配を強く受けているホルモンです。
働きとしては覚醒を抑え込む効果と、深部体温をやや下げる効果があることが知られています。

規則的な生活をしていると、暗めの環境であれば、習慣的な就寝時間の１～２時間前から分泌が始まり、眠気を誘ってくれます。ところが不規則な睡眠習慣を続けていると、生体リズムはバラバラになりやすくなってしまいます。

このメラトニンは眠りを誘うほかに、抗酸化作用によって細胞の新陳代謝を促したり、病気の予防や老化防止にさまざまな効果を持つと考えられており、注目されているホルモンのひとつです。

つまり、睡眠不足が続いて不規則な睡眠習慣になると、メラトニンは分泌されにくくなり、新陳代謝を促す働きが弱まり肌荒れに関係してくるのです。
また、寝ている間に肌の細胞が再生するので睡眠不足が美肌の大敵になります。

睡眠不足から起きる肌荒れトラブル

睡眠不足の肌荒れの関係性を十分にご理解頂けたところで、睡眠不足から起きる肌トラブルについてご紹介していきます。

睡眠不足による血行不良

睡眠不足が続くと、血液がドロドロになりやすく、血行が悪くなります。
そうなると、体全体の血行が悪くなり肌に栄養が行き届かなくなります。

肌の表面にある角質層の血行が悪くなると、顔色がどんよりして疲れた表情に見えます。
つまり、睡眠不足の日に肌がくすんだりして見えるのは、血行不良のため肌に栄養素が届かなくなり肌の調子が悪くなるためです。

睡眠不足で肌に角質が溜まる

睡眠不足になると、新陳代謝が悪くなり、肌の再生するサイクルが乱れます。
肌は一定の肌サイクルがあり、そこで古い角質が剥がれて綺麗な肌にしていくのですが、睡眠不足になると古い角質が剥がれず溜まっていきます。

角質が溜まると、肌の見栄えが悪くなり、肌の透明感が失われます。
このことから、睡眠不足は肌の見栄えも悪くしてしまいます。

睡眠不足でニキビができる

これは誰もが体験されていると思いますが、睡眠不足が続くと肌の再生するサイクルが乱れて、ニキビができやすくなります。
睡眠不足になると、男性ホルモンの分泌が促進されてしまい皮脂が過剰に出てきます。

皮脂が過剰に出ると言うことは、油っぽい肌になりニキビができやすくなると言う訳です。
睡眠不足はニキビを呼び込むきっかけになるので、睡眠不足にならないようにして肌を守ることが大切です。

睡眠方法を知り睡眠不足からの肌荒れを解決しよう！

睡眠不足が肌に大きな影響を与えることがわかったところで、美肌になるために睡眠不足を解消できる方法をご紹介します！

①朝、窓際でしっかり光を浴びよう！

肌に大きな影響がある生体リズムの強化と正常化には、朝の起床直後の太陽光がもっとも効果的。
朝1500～2500ルクスの光を浴びると体内時計からの信号でメラトニンの分泌が止まり、メラトニンの材料であるセロトニン（別名：幸せホルモン）の分泌が促され、活動状態に導かれます。

そこで、目覚めたらすぐにカーテンを開けて明るい光を取り込み、体内時計をリセットすることが大切です。
メラトニンは朝日を浴びてから（リセットしてから）約16時間後に増え、眠くなってきます。もちろん個人差はありますが、朝日を浴びる時間がその日の夜眠くなる時間を決めているということなのです。

浴びるといっても、直接日光を浴びる必要はありません。朝日の光の強さは屋外では10万ルクス（くもりでも3万ルクス）、室内でも窓際1メートル以内なら3000ルクスとされ、ケタ違いのエネルギーです。くもりの日の照度でも光を感じることができれば十分なのです。

朝日をしっかり浴びて睡眠不足を防ぎ、肌の調子を整えていきましょう。

②寝室は暖色系の照明にし、睡眠前のスマートフォンをやめよう！

夜に強い光を感じてしまうと、メラトニンの分泌が抑制されてしまいます。
ベッドに入る30分前くらいから暖色系の暗めの照明（イメージは薄暗いバーの照明）に切り替えましょう。

また、スマートフォンやパソコンのブルーライトはメラトニンの分泌抑制力がもっとも強い波長です。眺めていると覚醒状態に入って、寝つきが悪くなってしまいます。

睡眠前ににスマートフォンを触って睡眠不足になった方はとても多いはずです。
美肌になるためにも睡眠前のスマートフォンを控えて睡眠不足にならないようにしましょう！

③40℃前後のぬるめのお湯に浸かろう！

お風呂は毛穴を開かせて肌の汚れを落とすことができるので、ついつい長風呂をしてしまうことがあります。
お風呂は肌の美容にとてもいいイメージがありますが、入り方を間違えると睡眠不足になって肌に良くないことがあります。

睡眠と体温には深い関係があります。
就寝の30分くらい前にぬるめ（40℃前後）のお風呂に入ると、交感神経の興奮がおさまってリラックスでき、深部体温の下降を促して入眠しやすくなることが報告されています。

逆に熱めのお風呂で入浴すると、深部体温が一定の温度に下がるまで寝付けなくなる場合があり睡眠不足になります。
熱めのお風呂に入る場合は就寝の１時間以上前に入るようにし、睡眠不足にならないように調整しましょう。

さいごに

いかがでしたか？
今回は、睡眠不足と美肌の関係性についてご紹介しました。
睡眠中にはさまざまなホルモンが分泌されますが、とりわけ肌に重要なのが成長ホルモン。上質な睡眠をとり、成長ホルモンの分泌が促されることで肌の新陳代謝が活性化し、美肌に近づくことができます。
睡眠不足にならないようにし、睡眠を味方につけることが美肌への第一歩になりますので睡眠不足に気をつけましょう！

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