サラサラ髪には秘密あり!髪の毛サラサラ女子のための傷まないヘアケア
あなたは、毎朝の髪のスタイリングに悩まされることはありませんか?
サラサラとした”美しい髪”は女性の魅力の一つ。例えば髪の「艶」ひとつで、その女性の印象や見た目年齢も大きく左右されます。
バサバサした艶のないダメージヘアは、”だらしない”、”不潔”という印象を人に与え、実年齢より老けて見られることも多いようです。
そこで、今日はエステティシャンでコスメコンシェルジュである、当社の松尾功子さんに聞いた「髪のサラサラ女子のための傷まないヘアケア」をご紹介します。
サラサラ髪のために、まずは知っておいて欲しい事
髪の毛は80~90%がタンパク質(主にケラチン)でできています。髪の毛は死んだ細胞なので、残念ながら一度損傷すると自分の力では元に戻すことはできません。傷んだ髪の毛を修復(リペア)する為には、日々のトリートメントなどによるケアが必要です。しかし、これも1回では戻りません。そもそも現在の最新技術をもってしても元に戻すことは不可能なのです。そのため、いかに「健康な髪の毛をつくるのか」「傷まないようにケアするのか」という、この2点が大切になります。健康な髪の毛をつくるためには、頭皮環境が大切になります。ここでは、いかに「傷まないようにケアするのか」という点をご紹介します。
艶やかなサラサラの髪の毛とは
艶やかな髪の毛には「”健康な”キューティクル」があります。キューティクルは髪の毛の一番外側にあり、髪の毛の艶だけでなく、髪の毛の内部を守るバリア機能の役目も担っています。
キューティクルは魚の”うろこ”のような形状で、さらに外側をコーティングするように「18MEA」という油の膜があります。この油があることで髪の毛のもつ水分を保持することができ、髪の毛同士の絡まりを防ぐことができます。
「健康なキューティクル」を持つ髪の毛は、適度に水を弾く事ができます。
例えば、水に濡れた動物が体を”ブルブルッ”と振るわせて、水を振り飛ばしている光景を目にしたことありませんか?健康な毛は水を弾くので、毛ツヤの良い動物ほどあまり濡れていません。
私たち人間の髪の毛も同じことがいえます。適度に水を弾くことができる髪の毛は、髪の毛の水分を保持することもできるため、健康で艶やかなサラサラな髪の毛でいられるのです。
簡単に傷むキューティクル
サラサラな髪の毛にとって大切なキューティクル。しかし、残念なことにキューティクルは簡単にめくれる(剥がれる)傾向があるのです。
髪の毛1本の毛先を爪でつまんでそのまま根本方向に滑らせると、変な音が鳴りますね。触ると表面がザラザラしていますが、これがキューティクルがめくれた状態です。逆毛は、この原理を利用して髪の毛を絡ませ立たせているわけです。
パサつく髪の毛が絡まりやすいのも、キューティクルがめくれて絡み合いやすくなるからです。
キューティクルは、パーマ、カラー、ブラッシング、エイジングなどにより損傷してしまいます。キューティクルのキメと油の膜が損傷することで髪の毛の内部まで悪化し、次第にバサバサ髪になってしまいます。
紫外線量(年間・時間帯)と髪へのダメージ
年間・時間帯別 紫外線量
薄曇りだと「まあいいか」なんて日焼け止め対策が甘くなる私ですが、みなさんもご存じのように曇りの日にも紫外線は絶賛大量降下中です。
1年を通して見ると、11月・12月・1月以外は継続的に紫外線は中程度以上、暖かくなる4月以降には常に強い状態だと言えます。真夏だけでなく5月からは非常に強い状態なのも一目瞭然ですね。
時間帯別ではどうでしょうか。
1日の紫外線量の70%程度が、ほぼ10時から14時までの間に集中しています。この時間帯を避けることで紫外線の予防になり、また気温が上がる前や日が傾いてからの行動は熱中症対策にもなりますから、時間の融通が利く外出であれば是非ご利用いただきたいデータです。
髪へのダメージ
私たちの髪の毛は紫外線を浴びることによって、髪のタンパク質(シスチン結合)が切断されたりキューティクルが破壊されるなど様々な影響を受けてます。これらの多くは髪が傷む原因となり、特に暑くなる季節にはエアコンの使用と相まって、髪のダメージが深刻化することが少なくありません。
タンパク質(シスチン結合)切断による影響
・うねり
・折れ
・枝毛
・乾燥
・しなやかさの減少
キューティクル破壊による影響
・切れ毛
・乾燥
頭皮が紫外線を浴びると
・白髪
・薄毛
詳しくはこちらからどうぞ⇒⇒⇒
「白髪や薄毛、乾燥の原因にも…紫外線ダメージのお話です」
【水分補給】オススメの理由
上記の記事内にもありますが、髪や爪など生命活動を行ううえでの優先順位が低い部位に関係する細胞は、栄養や水分の補給が後回しになってしまいます。
紫外線が多い季節というのは基本的に気温も高い季節です。脱水症状などが起こりやすい時期でもあるため、頭皮細胞にとってはいつも以上に水分が枯渇しがち。そうすると、正常な働きが出来ない頭皮の中では健やかな髪を生み出す力も常に不足している状態です。紫外線によってダメージを受けた頭皮が回復するためにも水分は大変重要なものですから、思った以上に足りていない水分をしっかりと意識して摂取する必要があります。
【水分補給】種類や量は?
髪にメリットのある成分
ひとことに「水」といっても、最近は多くの種類が販売されていますね。成分や含有量などは本当に多種多様です。実際に「髪のために摂取したほうが良い水」というものはあるのでしょうか。
外毛根鞘細胞(*)を培地上でカルシウム濃度を様々に変化させて培養すると「至適濃度では理想的な細胞増殖・細胞形成を示したが、低濃度では増殖が弱く理想的な細胞形成をしなかった。逆に濃度を高くすると角化のような挙動をとり これも理想的な細胞形成をしなかった。」という報告があります。
このことから、カルシウムは毛根の細胞の正常な生育に大きく関与していると考えられます。髪の毛は体内のカルシウムも含め金属イオン(ミネラル)を体外へ排出する役割も担っています。これは摂りすぎたミネラルを体外に排出し、必要な分だけ残すという調節を行っていることを意味します。そして、摂取したミネラルは最終的に髪の毛に届けられていることも意味します。
ミネラルの中には微量元素と呼ばれる体に大切な成分を多種にわたって含有されていると考えられますので、正常な髪の毛の育成に不足になりがちな成分を補給するといった意味では硬水の摂取は非常に良いと考えます。
また、硬水の飲みすぎ程度で髪の毛による排出では追いつかなくなることも考えにくいので、硬水によるミネラルの摂りすぎは心配しなくてもよいと思います。腹痛を起こさない程度で良いかと思います。また、硬水も採取される場所でその含有成分が異なると思いますので、食事と同じように飲むブランドを一つに絞らないほうが良いとも考えます。色々な種類の硬水を飲用することで摂取する成分が偏らず、摂りすぎ防止にもなるかと思います。
(*)外毛根鞘細胞:(outerrootsheathcells;ORSC)は,毛包の再生や皮膚の再生に直接関与する能力を持った細胞と言われている
山川 雅之:●公益社団法人 日本毛髪科学協会 毛髪診断士 ●公益社団法人 日本毛髪科学協会認定講師
髪にとって必要なものの1つにミネラルがあります。昔から髪に良いと言われてきた海藻などに多く含まれているものです。摂り入れたタンパク質から髪の毛の主成分であるケラチンを合成するために必要な亜鉛、サラサラの髪の毛を生み出すのに欠かせないヨウ素、そしてカルシウムはイライラによる頭皮の血流不足を改善することで、特に女性の薄毛に関係あるとされています。
水分を摂取する時には、軟水よりは硬水、硬水の中でも厚生労働省が食事摂取基準として定めている13種類のミネラル(カルシウム、鉄、リン、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、銅、ヨウ素、マンガン、セレン、亜鉛、クロム、モリブデン)が多く含有されているものを選ぶようにできると良いですね。
カルシウムやマグネシウムなどの主要ミネラルを含んだものが一般的ですが、最近では亜鉛などの微量ミネラルが入っているものもあるようです。店頭での購入、またご自宅にウォーターサーバーを設置する際に参考にされてみてはいかがでしょうか。
摂取量
喉が渇いたな、と感じるときには既に脱水症状を引き起こしているとも言われます。厚生労働省が提示している1日に必要な水分量は、体重60キロの男性でおよそ2.5L。そのうち食事で摂取できるものが約1Lですから、残りの1.5Lは飲料として取り入れる必要があります。
だた これはあくまでも必要最低限の量。これから気温が上がり汗の量も増える季節です。頭皮への潤いのためにも、あとコップ2杯程度を飲めると安心ですね。
まとめ
いかがでしたか?
髪の毛サラサラ髪女子を目指すには、いかに「健康なキューティクルが必要であるか」ということが、おわかりいただけたかと思います。そして、キューティクルは簡単に傷んでしまうということです。
髪の毛(キューティクル)が傷む主な原因として
・シャンプー
・ブラッシング
・ドライヤーなどの熱
・パーマ・ヘアカラー
・紫外線
などがあげられます。
髪の毛サラサ女子になるためにもキューティクルが傷む原因を防ぎ、水分の補給も大切です。
これから冬に向かって、ますます空気の乾燥する時期、水分の補給も心がけてください。
参考資料
2016年5月28日に開催された下記セミナーを参考に一部作成しています。
日本化粧品検定主催(コスメを読むセミナー~ヘアケア商品を大解剖~)
担当講師:株式会社成和化成 早坂友幸氏
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