髪の毛の栄養と食事や食材|栄養補給に必要な3つの栄養素とは?
そんな髪の毛のトラブルでお悩みの方に髪の毛に必要な栄養と食事や食材についてお伝えします。
髪の毛のトラブルは栄養不足が原因?
髪の毛のツヤがなくなってきたなとか、パサついてきたとか、ペタッと寝てしまうといったことは、なぜ起こるのでしょうか?
その理由は、私たちの身体は食べたものからつくられているから。
偏った食生活や食事制限などで栄養が摂れなくなるという事は、身体に何らかの支障をきたすということになります。
私たちの身体は、栄養不足に陥った時「生命に必要な器官」を優先に栄養が送られます。髪の99%はたんぱく質で、約18種類ものアミノ酸が結合して構成されています。
しかし、たんぱく質は髪以外に、臓器や神経細胞など身体の様々な部位で使われています。その為「皮膚の付属器」である髪は優先順位が低く、栄養不足になった時最初に切り捨てられるといわれています。
健康な状態の髪をつくるためには、毛細血管から栄養分を吸収しなければなりません。その栄養を毛根の下の方にある毛乳頭細胞が取り込みます。毛母細胞は毛乳頭細胞の栄養をもとに細胞増殖を繰り返し健康な髪がつくられます。つまり、毛母細胞に送られる栄養が減るということは、髪をつくっている毛母細胞の活動が弱まるということ。
その結果、髪の毛に栄養が行き届かなくなり、髪の毛のトラブルが起こるわけです。
では、髪の毛に必要な栄養素にはどんなものがあるのでしょうか。
髪の毛に必要な栄養素とは
髪の毛は、タンパク質でできていますので、タンパク質を取っていればいいかというとそれだけでは足りません。
それ以外にもビタミンやミネラルなどがタンパク質を作るために必要になります。
実際にどのような栄養素が必要か。そして、髪に必要な栄養素が多く含まれる食事や食材をご紹介します。
タンパク質
メインはタンパク質です。
ご存知のように肉類、魚介類、チーズ、大豆製品など多く含まれています。
脂肪の多い肉や魚、ベーコンなどは避け、揚げ物や炒め物は油の使いすぎに注意しましょう。
ビタミン
ビタミンB群
ビタミンB2:レバー(牛、豚、鶏)、ウナギ、卵、マッシュルーム、納豆、モロヘイヤなど
ビタミンB6:マグロ、カツオ、鶏肉、にんにく、ピスタチオ、くるみなど
ビタミンB2の代表的な食材にレバーがありますが、レバーが苦手という人もいますよね。
ビタミンB2 を取りたいけどレバーが苦手という方には、他にマッシュルームなどのキノコ類、大豆製品の中でも納豆に比較的多く含まれていますから安心してくださいね。
ビタミンB6は、動物性食品に多く含まれています。魚介類では、マグロやカツオなど幅広く含まれています。また、にんにくにも豊富に含まれています。
ビタミンC
ビタミンCは数多くの野菜や果物に含まれる栄養の代表格ともいえる存在です。
食品から摂取したビタミンCの体内での利用率は約90%ですが、過剰に摂取すると50%以下になってしまいます。
体内のビタミンは約400mgでいっぱいいっぱいになると言われています。
そのためこれ以上に摂取しても、蓄積されず体外に排出されてしまいます。
毎日欠かさず取り入れることが望ましいです。
基本的なビタミンCの効果としては、以前にご紹介した抗酸化作用の他には、
・コラーゲンの合成促進(コラーゲンを作るお手伝い)
・LDLコレステロールの酸化防止
・鉄の吸収を助ける
・メラニン色素の沈着を抑える
などがあります。
柑橘系の果物や、ほうれん草、ブロッコリー、トマト、じゃがいもなど
ビタミンE
ビタミンEは脂溶性ビタミンのひとつで、天然にはα-、β-、γ-、δ-トコフェロール、α-、β-、γ-、δ-トコトリエノールの8種類が存在しています。
健康食品や医薬品で一般的に使われているのはαートコフェロールです。
α-トコフェロールは最も生理活性が強く、体内に存在するのも90%がこの成分です。
食品からの摂取量ももっとも多く、食事摂取基準でもα-トコフェロールを指標としています。
ビタミンE(α-トコフェロール)の作用としては、抗酸化作用や細胞膜の正常維持、細胞情報伝達調整作用、抗炎症作用、血行改善などが報告されており、健康維持や様々な疾病の予防に活用されています。
ビタミンEはおもに細胞膜に存在しますが、細胞膜には多価不飽和脂肪酸が含まれています。
不飽和脂肪酸は酸化されやすく、過酸化脂質に変化し細胞を破壊します。
ビタミンEも酸化されやすい成分で、自身が身代わりとなり先に酸化されることで過酸化脂質の生成を防ぎます。
アーモンド、カボチャ、モロヘイヤ、赤ピーマン、イクラやタラコなどの魚卵類など
ビタミンEは、血行促進に効果があると言われ、血行促進は女性の薄毛対策の一つになるので積極的に摂取しましょう。
ミネラル
亜鉛:牡蠣、海藻類
髪の毛に必要なミネラルです。
ヨウ素:昆布、ひじき、わかめなど海藻類
甲状腺ホルモンを形成している栄養素です。甲状腺ホルモンは生殖、成長、発達等の生理的なプロセスを制御して、エネルギー代謝を亢進させるホルモンですからとっても大事になります。妊婦さんも積極的に摂取している栄養素ですよね。
薄毛にはイソフラボンも
美のホルモン・エストロゲンと分子構造が似ていることから、植物性エストロゲンとも呼ばれる大豆イソフラボンです。体内では減る一方のエストロゲンですが、大豆イソフラボンを摂取することでエストロゲンの受容体と反応し、女性の美しさや若々しさを手助けしてくれると考えられています。そしてもう一つ注目したいのが「抗酸化作用」。大豆イソフラボンはフラボノイドとよばれるポリフェノールの一種で、細胞にダメージを与える活性酸素の働きを抑えてくれる頼もしい存在なのです。
大豆イソフラボンの効果
更年期症状の緩和
PMS(月経前症候群)の緩和
生理不順改善効果
骨粗しょう症の予防
がん予防
美肌効果
育毛効果
大豆イソフラボンを多く含む食品
大豆イソフラボンは大豆、豆腐、納豆、みそなどの大豆製品に含まれています。食品安全委員会がまとめた大豆イソフラボン(アグリコンとして)の摂取目安量の上限値は1日に75mg、そのうち、サプリメント等の健康食品からの上限は30mgに設定されています。ちなみに、豆腐1/2丁(150g)に約30mg、納豆(1パック50g)で約36mgのイソフラボンアグリコンが含まれています。多めに摂取しても体外に排出されますが、過剰な量を摂取するのは、やはりよくないでしょう。
髪の毛の栄養補給ができる食事のレシピ
枝豆の冷製豆乳ポタージュ
{材料}(3〜4人分)
●枝豆(冷凍でも可)…200g(皮などを除き正味100g程度)
●タマネギ…中1個
●豆乳…200cc ●だし汁…100cc
●黒胡椒…少々 ●塩…1g(ひとつまみ)
{作り方}
1.枝豆は熱湯で茹で(冷凍の場合は自然解凍)、粗熱をとって鞘から出し、薄皮を取り除く。
2.耐熱容器に上下十文字に切れ目を入れたタマネギを入れ、ラップをし、電子レンジで加熱。(様子を見て5分程度、透き通るまで)
3.ミキサーに1の枝豆(トッピング用に数粒残す)と、2のタマネギをあらく崩して入れ、なめらかになるまで混ぜる。
4.3に、数度に分けて豆乳とだし汁を加えてなめらかにし、塩・黒胡椒で味を調え、冷蔵庫で冷やして完成!
豆腐ソースde旬野菜
{材料}(3〜4人分)
●絹ごし豆腐…100g(1/3丁程)
●EXVオリーブオイル(またはアマニ油)…大さじ2
●白味噌…大さじ1 ●白すりごま…大さじ1
●レモン汁(または酢)…大さじ1
●お好みの春野菜 (アスパラ、スナップエンドウ、キャベツ、ラディッシュ等)
{作り方}
1.絹ごし豆腐はペーパータオルで包み、重石をして約1時間、水切りをする。
2.豆腐、白すりごま、オリーブオイル、白味噌、レモン汁をボウルに入れ、泡立て器などでなめらかになるまで混ぜる。
3.お好みの野菜を茹で、ディップ用のソースとして添えたり、ソテーのソースに♫グラタンのホワイトソースにしてもOK!
梅風味の冷製納豆パスタ
{材料}(2人分)
●スパゲッティ(カッペリーニ)…170g
●納豆…2パック ●梅干し…2個
●卵黄…2個分 ●青ねぎ(みじん切り)…大さじ2
●鰹だし…大さじ2
●青じそドレッシング…大さじ1
●塩・オリーブオイル…適量
{作り方}
1.梅干しは種を取り、包丁で細かくたたいて、青ねぎ、納豆と合わせる。
2.たっぷりの熱湯に塩・オリーブオイルを加え、スパゲティ(カッペリーニ)を表示時間より1分長くゆで、流水でサッと洗って氷水で冷やし、ザルに上げて水気をよくきる。
3.1の納豆に鰹だし、青じそドレッシングを混ぜてソースを作る。
4.スパゲティ(カッペリーニ)をお皿に盛り、納豆と卵黄をのせたら完成。
髪が栄養を吸収しやすくするための習慣とは
せっかく栄養バランスの良い食事を取ってもしっかりと吸収されないと意味ないですよね。
吸収しやすくするために必要なことの1つに睡眠があります。
脳は、私たちの就寝中に記憶の整理をしたり、高ぶった神経を鎮静しようと様々な指令を出しています。傷ついた細胞を修復することもその1つです。眠っている間に分泌される成長ホルモンがタンパク質(アミノ酸)の代謝を促進することで、日々、傷ついてしまった細胞を新しいものへと生まれ変わらせていきます。また眠ることは脳機能を回復させるだけでなく「嫌なことがあっても、ひと晩寝たらスッキリした!」ということがあるようにストレス発散の手段にもなっています。わたしたちは「眠る」という方法で、知らないうちに心身の回復をしているんですね。
睡眠不足で髪の毛に起こる影響に以下のようなことがあります。
血行不良
本来なら眠っている間、副交感神経が優位となって血管が拡張し血液の巡りが良くなるのですが、睡眠が不足することで阻害され全身の血行不良を招きます。血行が滞ると、他の部位と同じように頭皮にも栄養が充分に行き渡らず、強くしっかりとした髪を作れなくなってしまいます。
成長ホルモン分泌量の低下
主に就寝中に分泌される成長ホルモンは、タンパク質の素となるアミノ酸の取り込みを促して細胞内のタンパク質合成を盛んにし、体の成長や修復を行います。髪は成分の80%以上がタンパク質のため、睡眠時間が減少しアミノ酸の取り込み量が減ると元気な髪を作る材料が常に不足している状態となってしまいます。
毛母細胞の活動低下
毛細血管から届いた栄養をもとに、細胞分裂を起こして髪の毛を成長させる毛母細胞。睡眠不足になると毛母細胞の分裂活動がうまく行われないといわれています。すでに生えている髪の成長が停滞したり、新しい毛が生えにくくなったりする原因となります。
まとめ
髪の毛に必要な栄養を食事でしっかり捕っても睡眠や生活習慣が乱れていると十分に吸収されないので、栄養バランスのいい食事を摂り、生活習慣や睡眠などにも気をつけてしっかり髪の毛に栄養を補給するようにしましょう。
ダイエットなどで食事制限せずに、栄養を補給のためにしっかり食事をとって、美しい髪の毛を手に入れてみてはいかがでしょうか。
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