「日焼け止め」の選び方はシーンで違う⁉知らないと損する紫外線の話
前回は「日焼け止めの正しい選び方」ということで「SPF」や「PA」についてご紹介しました。最近の日焼け止めはクリームタイプや乳液タイプをはじめ、スプレータイプ、シートタイプなど種類も豊富です。どんなシーンで、どんなものを使ったらいいのか悩んでしまうことはありませんか?そこで今日は、エステティシャン、コスメコンシェルジュの立場から、「日焼け止めの種類と特徴」についてご紹介します。
※SPFやPAの防止効果表示についてはこちらをご参照ください。
目次
- どんなシーンで使う?日焼け止めの種類と特徴
- 日焼け止めの落とし方⁈
- まとめ
どんなシーンで使う?日焼け止めの種類と特徴
あなたは、どんなタイプの日焼け止めをお使いですか?日焼け止めは、形状やタイプによって特徴が異なります。「使用する目的や場所」に合わせて使い分けることで、日焼け止めの効果をフルに発揮することができます。ここでは「日焼け止めの種類と特徴」をシーン別にみていきましょう。
【アウトドアにおすすめ】
汗をかきやすいアウトドアやスポーツ、海などのシーンでは「耐水性」と「サンカット力」が必要になります。
●ウォータープルーフタイプ W/O型(Water in Oil)
ウォータープルーフタイプにはSPFが高いものも多く、耐水性に優れているのが特徴です。形状としては「クリーム状」や「乳液状」のものに多くみられます。これらは水と油を混ぜた「乳化タイプ」の製品です。乳化タイプにはO/W型(Oil in Water )とW/O型(Water in Oil)の2種類があります。乳化についてはまたの機会に詳しくご紹介しますが、ウォータープルーフタイプはW/O型(Water in Oil)の製品です。「油の中に水が分散」しているという意味ですが、外側に油がある構造のため汗や水に強いのです。製品によっては洗い流しにくいものもありますので落とし方には注意が必要です。
●スティックタイプ
耐水性に優れています。コンシーラーのようなかためのテクスチャーなので、お身体やお顔全体というよりも部分使いに向いている製品です。日焼けをしやすいTゾーンや頬骨のあたりなどの重ね塗り用としておすすめなアイテムです。
【デイリーケア(日常使い)におすすめ】
●ウォータリージェルタイプ O/W型(Oil in Water )
乳液状で白浮きもなくみずみずしい使用感です。SPFも低~高までと幅広く、日常使いにおすすめです。ウォータリージェルは水と油を混ぜた「乳化タイプ」の製品ですが、O/W型(Oil in Water )といって「水の中に油が分散」しているタイプです。外側に水がある構造なのでお肌の上でサッとなじみ、まるでジェルのように感じることからウォータリージェルと呼ばれています。
●シートタイプ
不織布のシートに日焼け止めを浸み込ませた製品で、持ち運びしやすく塗り直しもしやすいことが特徴です。乳化タイプのO/W型(Oil in Water )を浸み込ませたものが多くサラッとした使用感です。「手軽で便利」ということもあり、特に夏場はバッグに忍ばせておきたいアイテムです。
●エアゾールタイプ
「シュ~ッ」と吹きかけるだけで手もべたつかず、簡単に全身に塗ることができるのが特徴です。持ち運びもできて便利ですが、外出先での「閉め切ったお部屋」などでのご使用は避けた方が良いかもしれません。あくまでも経験上ですが、細かい霧状で広範囲に噴射するため周りのかたにご迷惑になることもあります(苦笑)。
【室内のみで外出なしの方におすすめ】
●ローションタイプ
●オイルタイプ
●ジェルタイプ
いずれもさっぱりとした使用感ですが、製品の形状上、紫外線カット剤が多く配合できません。SPFなどは中程度でサンカット力も弱いので室内向けの製品です。室内とはいえ、窓際などに長時間いる場合は注意が必要です。
日焼け止めの落とし方⁈
日焼け止めの種類によっては「専用クレンジング」が必要な場合があるということをご存知でしたか?もちろん、全ての商品というわけではありませんが商品によっては必要なものもあります。紫外線カット剤は時間が経ち酸化してしまうとお肌に負担をかけてしまいます。また、時間が経過したことで日焼け止めの防御力は落ちたとしても、日焼け止めの製剤自体はお肌に残っていますのでしっかり落とすことが必要です。ここでは大まかに「タイプ別による日焼け止めの落とし方」をご紹介します。
【専用クレンジングやオイルクレンジングが必要な日焼け止め】
●ウォータープルーフタイプ
●スポーツタイプ
●2層式タイプ
特にウォータープルーフタイプやスポーツタイプは「専用クレンジング使用」と記載しているものが多いようです。
【通常のソープで落ちる日焼け止め】
●乳液タイプ
●ジェルタイプ
乳液タイプにもウォータープルーフタイプがありますので、記載事項を確認することが大切です。「専用クレンジング不要」と記載してあれば通常のソープで落とせます。
商品によって違いますので、まずは商品パッケージに記載している注意書きを確認することが大切です。
まとめ
【アウトドア】
●ウォータープルーフタイプ W/O型(Water in Oil)
●スティックタイプ
汗や水に強いものがおすすめ!
専用クレンジングやオイルクレンジングが必要な場合が多いので気をつけて!
【デイリーケア(日常使い)】
●ウォータリージェルタイプ O/W型(Oil in Water )
●シートタイプ
●エアゾールタイプ
サラッとした使い心地でしっかりサンカット!
通常のソープで落とせることが多い
【室内のみ】
●ローションタイプ
●オイルタイプ
●ジェルタイプ
ただし、室内とはいえ窓際などに長時間いる場合は注意が必要!
通常のソープで落とせることが多い
いかがでしたか?日焼け止めには色々なタイプと特徴があります。その時々のシーンに合わせて使い分けしてみてくださいね!
次回は、正しい日焼け止めの塗り方をご紹介する前に、太陽から降り注がれる紫外線を日頃私たちはどのように浴びているのか?「紫外線の量と反射率」について紹介します。お楽しみに!
松尾功子
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