お肌の粉吹、しみる、ピリピリ感!その原因と対処法はこれ!

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あなたは、お肌が粉を吹いたようになった、化粧品を使ったらしみた、ピリピリした、という経験はありませんか?この症状は、1年を通していつでも起こりうるのですが、10月下旬頃から徐々に増え始めます。そして、2月から3月にかけてピークを迎え、梅雨を迎える頃まで続きます。季節の変わり目は肌トラブルを起こしやすいといわれますが、中でも「春」は一番肌トラブルが多い季節です。いつも使っているお化粧品でさえ合わなくなることもあります。
そこで、今日は、エステティシャン、コスメコンシェルジュの立場から、お肌の粉吹き、しみる、ピリピリ感の原因を徹底解明!予防と対処法をご紹介します。最後までお付き合い下さいね。

お肌の粉吹き、しみる、ピリピリ感の原因とは?

お肌の粉吹き、お化粧品がしみる、ピリピリする、といった原因の大半が「お肌の乾燥」によるものです。
冬から春にかけてこの症状が起こりやすいのは、空気が乾燥していることでお肌が乾燥してしまうからなのです。
お肌が乾燥する原因は、空気の乾燥だけではありません。冷暖房、紫外線、アレルギー物質なども大きく影響しています。
しかし、最大の原因は、日頃の「間違ったスキンケア」にあります。洗いすぎ、ゴシゴシしすぎなど、○○しすぎ問題をはじめ、洗顔後のケアが遅い、べたつきが嫌で化粧水だけしか使っていないなど、「間違ったスキンケア」をしていることで、いつでもこの症状は起こりうるのです。その他にも、乾燥を防ぐ為に良かれと思って使用しているエアゾール式のスプレー化粧水にも、思わぬ落とし穴があります。実は、このタイプの中身は、ほどんどが水。お肌についた瞬間から蒸発が始まり、その際にお肌の水分も奪っていることの方が多いのです。使い方によっては、かえって乾燥を引き起こす原因となります。
お肌が乾燥した状態では、スキンケアがしみる、ピリピリする、というのはある意味当然のことなのです。
乾燥しているわけでもなく、思い当たる節もないのに・・・という方は、「お化粧品の成分が合わない」という可能性もあります。その場合は、そのスキンケアのご使用はすぐに中止してください。

お肌の構造とは?

これは皮膚の断面図です。
私たちの皮膚は、大きく分けると、表皮・真皮・皮下組織の3つの層に分けられます。

【表皮】

表皮と呼ばれる部分は、わずか0.2ミリの厚さで、この中は更に角質層・顆粒層・有棘層・基底層の4つに分けられます。基底層で生まれた表皮細胞は、細胞分裂を繰り返し成長しながら上へ上へと上がり角層へと移動していきます。その際にいらない成分をどんどん分解し、細胞の中身が減り、形が平らになっていきます。顆粒層では、垢になる前準備をしています。角質の水分保持に重要なNMFや細胞間脂質(セラミド)を生み出し、角質で健康なバリア機能の役割を作り出しています。そして不要になった細胞が垢となり剥がれていきます。この一連の流れをターンオーバーと呼び、基底層から顆粒層迄成長するのに2週間、角質層から垢となってはがれ落ちるのに2週間。合計約28日が正常な肌サイクルと言われます。このサイクルは、加齢とともに遅くなり、60歳になる頃には120日以上かかるともいわれています。ちなみに、化粧水や乳液、美容液やクリームなどのお化粧品が働きかける(作用する)のは、一番上にある角質層まで。角質層は0.02mmととても薄く、ラップほどの厚さでミルフィーユのように何層にもなっています。

【真皮】

真皮には、毛細血管やリンパ管、神経などがあります。例えば紙で手を切ったとします。血が出る時、そうでない時がありませんか?この違いは、表皮までですんだのか、それとも真皮まで切ってしまったのか、という違いです。真皮層は、お肌の弾力を司るところで、あなたもよく知っているコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などはこの層にあります。このお肌の弾力を担う成分は、加齢とともに減少し、自らの力で造る機能も衰えてしまいます。その為、食事やサプリメントなどで補うといった「インナーケア」が必要になるのです。

【皮下組織】

皮下組織は、主に皮下脂肪がある場所で、体温を保つための断熱材といったところです。外部からの衝撃を和らげ、筋肉や内臓などが傷つかないようにするという役目もあります。

 乾燥したお肌の状態とは?

お肌が乾燥すると、表皮にある角質層にヒビが入ったような状態になります。水が干上がった時の湖底の状態をイメージしていただければわかりやすいでしょうか。乾燥が進むと、だんだんヒビの割れ目が反り返り、めくれ上がったようになります。乾燥により角質層にヒビが入ると、お肌の保護機能であるバリア機能が低下をし始め、お肌が保持していた水分がどんどん蒸発します。そうなると、お肌はしぼんでしまい、シワやたるみの原因にもなるので要注意なのです。

バリア機能とは、表皮の部分にあり、お肌の持つ能力の一つです。外からの水分を体内に侵入させず、体内の水分を逃さない…とい巧みな水分保持能力を備えています。この機能により、角質層の水分は平均して15~20%に保たれているのです。しかし、乾燥などの外的要因によりこのバリア機能が低下すると、外部からの刺激も受けやすく、細菌なども入りやすくなります。例えば、紫外線や、花粉、PM2.5などアレルギー物質、新しいお化粧品などに対しても、お肌が過敏に反応するようになります。こうして、お化粧品がしみたり、ピリピリして赤みがでたり、悪化すると粉を吹いたようになり、痒みがでたり、いわゆる肌トラブルが起きるというわけです。

※第一のバリア機能は皮脂で、第二のバリア機能が細胞間脂質と呼ばれる場所です。

予防と対策

もうお分かりですね。何はさておき、とにかく保湿です。

①スキンケアを使い分ける

乾燥肌の方ほど、乳液やクリームを使うことを嫌がる傾向がありますが、油分で蓋をすることも大切です。お肌の状態は、刻一刻と変化します。美容液、化粧水、乳液、クリーム、オイルなど、その日のお肌の状態よって使い分け、しっかり保湿を行いましょう。また、洗顔後は素早く保湿を行いましょう。特に、お風呂上りのお肌は一気に乾燥が進みますので、特に気をつけて下さいね。

②体の内側から保湿

「体の70%は水分」といわれるように、体が潤っていなければ、お肌に潤いは生まれません。こまめに水分補給しましょう。この時、摂取していただきたいのはミネラルウォーターです。「加熱水分」は、利尿作用により体の水分を排出してしまい逆効果です。ちなみに、ビールもここでいう水分ではありませんよ(笑)。

③加湿器を活用

空気が乾燥することで、お肌は乾燥します。加湿器は、かなり「美肌」に効果を発揮してくれますのでおすすめです。最近は、小さいサイズの加湿器もあります。オフィスのデスクや、おやすみの際にベッド脇に置くなど、ぜひ活用してください。コップに水を入れて置くだけでも少しは違いますよ。加湿することで、お肌はもとより、風邪などのウイルス対策にもなるので一石二鳥ですね。

保湿以外では、UVケアで紫外線をカットすることも重要です。肌老化の80%は「光老化」といわれており、紫外線が主な原因といわれています。日焼け止めをしっかり使って紫外線をシャットアウトしましょう。

乾燥した時の対処法3選

とはいえ、突発的に乾燥をまねいてしまうこともありますね。寒くて水分摂取の量が減っていた、暖房が効きすぎていた、気をつけていてもついうっかり・・・というのはよくあることです。そこで、トラブルを起こしたときに、慌てずに対処して欲しいことがあります。

①まずは、お手持ちのスキンケアを使って保湿

トラブルが起き、慌てて何とかしようと新しいお化粧品を使っても、場合によってはさらに過敏に反応するためトラブルを起こすこともあります。まずは、お手持ちの美容液や化粧水を何度も重ね付けして下さい。もし、新しいアイテムを追加する場合は、その後の方が良いでしょう。最後に乳液やクリームをたっぷり使って蓋をしましょう。乾燥が酷いときは、オイルの方が効果的です。

②スキンケアで「しみる」時はコレ

お手持ちの美容液やお化粧水がしみる時は、かなり深刻化しています。まず初めに、乳液など軽めの油分があるものからご使用下さい。その後は、美容液やお化粧水をたっぷりご使用いただき、いつものステップです。

③オイルパックでピリピリを緩和

お手持ちの美容液や化粧水でも「しみる」と感じる時は、オイルを使ってホットパックもおすすめです。

【手順】
①お顔全体にオイルをたっぷり塗ります。
②お顔にラップを貼ります。もちろん、呼吸ができるようにして下さいね。
③蒸しタオルでお顔を包み温めます。タオルが冷えてしまわないうちにはずして優しくふき取りましょう。
④いつものお手入れを行います。この時、美容液や化粧水は重ね付けするなどしてたっぷりご使用下さい。最後に油分で蓋をすることも忘れずに。

まとめ

皮膚は人体の表面を覆い包んでいる風呂敷のようなものです。重さにおいても面積においても「人体で最大の臓器」とも呼ばれ、重さは体重の約16%もあります。例えば、体重が50キロの人なら、約8キロ、面積で言えば1.6㎡。なんと、畳1枚分と同じ面積にあたります。その面積を潤すだけの保湿が必要ということです。外側だけでなく、内側からのケアも必要ですよね。

お肌が粉を吹いたり、お化粧品がしみたり、ピリピリした時は、お肌からの「乾燥のサイン」です。鏡でお肌をチェックして、しっかり保湿することをおすすめします。

乾燥しているわけでもなく、思い当たる節もないのに・・・という方は、「お化粧品の成分が合わない」という可能性もあります。その場合は、そのスキンケアのご使用はすぐに中止してください。

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「一般社団法人日本エステティック業協会AEA上級認定エステティシャン」・「日本化粧品検定®協会公式コスメコンシェルジュ®」として長年美容業界に従事。 現在、佳秀工業株式会社ヘルスケア事業部GENPRESS(ジェンプレス)にて広報を担当。商品開発、マーケティング、販促物の作成など、業務は多岐に渡ります!豊富な美容経験を生かしたお役立ち情報を、皆さまにお届けします(⋈◍>◡<◍)✧♡ ◼︎趣味:スポーツジム ◼︎マイブーム:ヨガ、ボディーコンバット

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