美容界のフードトレンド♪ご家庭でも作れる植物性ミルク3選
美容成分の宝庫 “植物性ミルク”
いま、美容に関心の高い人やヴィーガンの人などを中心に“第3のミルク”と言われる植物性ミルクがブームとなっています。米・玄米・大豆・オーツ(麦)などの穀物やキヌア・フラックスシード・チアシードなどの “スーパーフード” とも称される種子(シード)類、アーモンド・ヘーゼルナッツなどのナッツ類を原料としたミルクです。牛乳と比較すると低カロリーでノンコレステロールのものが多く、ビタミン、ミネラル、食物繊維、脂肪酸など、美容に欠かせない栄養素が豊富。これまでは海外製のものが多かったのですが、近年では日本の大手メーカーからも植物性ミルク商品が続々と発売されスーパーやコンビニでも見かけるようになりました。
でも市販品は砂糖や香料が使用されていたりして、「本当にカラダに良いの?」と疑問になってしまうこともしばしば。そこで、今回は手に入りやすい材料という観点で アーモンドミルク・ライスミルク・キヌアミルク という3種類のミルクをピックアップして、砂糖不使用のレシピをご紹介します!
①アーモンドミルク〜ビタミンEでアンチエイジング〜
アーモンドミルクはビタミン・ミネラルが豊富で、牛乳・豆乳に比べて圧倒的に低カロリー。その上、食物繊維やオレイン酸、ミネラルなどが豊富です。特筆したいのが、高い抗酸化作用があることから“若返りビタミン”の異名を持つビタミンEが豊富である点。食品の中でトップクラスと言えます。ビタミンEはそれ自体が活性酸素と結びつきやすい性質を持っているため、活性酸素とすばやく結合して活性酸素を除去し、細胞が酸化されるのを防ぎます。ほかにも、女性ホルモンの分泌を調整する働きがあり、月経前症候群(PMS)や生理痛、生理不順などの改善、更年期の諸症状を緩和する効果が期待されています。さらに毛細血管を拡張させて血流を良くする作用があり、血流が促進されることで、冷えや肩こり、頭痛など、血行不良に由来する症状を緩和する効果が認められています。また、血流が良くなることで細胞の新陳代謝が活発になりますので、美肌効果も期待できます。
アーモンドミルクの作り方
スーパーやコンビニで買えるアーモンドミルクですが、そのほとんどに砂糖が添加されているためヘルシー志向の人にとっては少し気が引けますよね。
実はアーモンドミルクは意外と簡単に作ることができます。使用する材料は、水とアーモンド、お好みで塩をプラスするだけでシンプル。アーモンドを水に漬け込み、ペースト状に撹拌(かくはん)してから搾るだけで、簡単にできます♪
〈材 料〉
●素焼きアーモンド(無塩ロースト)…250g
●水(飲料用)…400〜600ml(2〜3カップ)
●塩…少々
〈道 具〉
●ボウル
●ザル
●ブレンダー
●濾し器(目の細かいザル、布巾、チーズクロスなど)
〈作り方〉
[1]アーモンドをボウルに入れ、たっぷりの水(分量外)に浸して1晩〜1日ほど、浸け置く。
(浸水用の水は数時間おきに取り替え、捨てる)
[2]ザルにあげて水を切り、さらに水洗いをする。皮がむける部分はむく。
[3]ブレンダーにアーモンドと水、お好みで塩を入れ、なめらかになるまで撹拌。
[4]濾し器で濾したら出来上がり。
*アーモンドは生アーモンドがベストですが、なければ素焼きアーモンドで♪イタリア産・スペイン産がおすすめ
*粒が気にならない方は濾さずにそのままでもOK
*煮沸した密閉容器などに入れて冷蔵庫で保存し、3日ほどで飲み切るように
*自然に落ちるまで放置して濾しましょう。ぎゅっと搾ってしまうと、苦味の原因に
*濾したアーモンドの残りは、シリアルに入れたり、クッキーなどのお菓子作りに活用♪
浸水中に水が濁ってくるので、こまめに水替えをします。浸水するとアーモンドが膨らみ、皮がするんとむけるようになります。
濾すと芳ばしいアーモンドの香りがして、茅色がかった液体になります♪ 歩留まりはやや悪い気がしますが、搾ったアーモンドも活用すると一石二鳥です!私は豆腐ハンバーグに入れてみましたが、とても美味しくなりましたのでおすすめです。
アーモンド風味のさっぱりとしたドリンクです♪ 時間を置くと沈殿してくるので、飲む前にふって混ぜましょう。
②ライスミルク〜脳やカラダのエネルギーチャージ〜
ライスミルクは、欧米では健康志向の人たちの間で人気ですが、日本では最近注目されはじめている健康飲料。古来よりお米を主食としてきた日本人の体質に合うミルクと言えます。おすすめは玄米のライスミルクで、ビタミン類や食物繊維、ミネラルを含んでいます。お米に含まれるデンプンやブドウ糖は短時間で脳やカラダのエネルギーになるので、朝食がわりに飲んだり、勉強や仕事で疲れた時のエネルギーチャージにおすすめです。また炭水化物もたっぷり含まれているので、小腹が空いた時などにも最適です。
ライスミルクの作り方
ライスミルクの作り方にはさまざまな方法があり、生米、米粉、炊いたお米、1晩以上浸け置きし炊いた玄米などで作ることができます。おすすめはミネラルやファイトケミカルたっぷりの玄米を使ったライスミルク。消化に良いように炊いた玄米で作るレシピをご紹介します。濃度はお好みで調整しましょう。最後に目の細かいザルで濾すと、さらりとなめらかなライスミルクになります。
〈材 料〉
●炊いた玄米…100g *白米でもOK
(1晩以上浸水させ柔らかめに炊く / 浸水用の水は数時間おきに取り替えて捨てる)
●水(飲料用)…400〜600ml(2〜3カップ)
●塩…ひとつまみ
〈道 具〉
●ボウル
●ザル
●ブレンダー
●濾し器(目の細かいザル、布巾、チーズクロスなど)
〈作り方〉
[1]材料すべてを合わせて、2分ほどブレンダーにかける。
[2]濾し器で濾したら出来上がり。
*玄米は自然乾燥、または低温乾燥されたものを選びましょう
*発芽玄米を使う場合も3時間〜半日は浸水させましょう
*濾すと口当たりがなめらかに
*お好みで亜麻仁油やえごま油をプラス
*シナモンやバニラをプラスするのもおすすめ
玄米ですが乳白色のミルクになり、かなりさらりとしたテクスチャーです。甘味料を入れていないのでお粥の上澄みのような味わいです(笑)
③キヌアミルク〜五大栄養素のバランス抜群〜
南米アンデス地方のスーパーフード・キヌアは、古代インカ帝国では、“MOTHER SEED”(神聖な穀物)とも呼ばれていたそうです。必須アミノ酸9種を含み、たんぱく質、ミネラル(鉄、カリウム、マグネシウム、マンガン、リン、亜鉛)、ビタミン(C、E、B群)も豊富で、脂肪酸は不飽和脂肪酸の一つ・オレイン酸やリノール酸の割合が高いことから健康にとても良いと言えます。このほかにも、植物性エストロゲンという女性ホルモンに似た性質を持つ成分や、糖質や脂質の代謝に欠かせないナイアシン、血中の脂質を低下するサポニンなど、多くの成分を含んでいます。
キヌアミルクの作り方
お鍋などで柔らかめに炊いて、ブレンダーで撹拌し、濾して作ります。完全食と言われるほど栄養価の高いキヌアは離乳食にも最適で、海外では離乳食のスタンダードだそうです。離乳食初期にはキヌアミルク、中期にはキヌア粥にすると良いそうですよ!
〈材 料〉
●キヌア…150g (1カップ)
●水(炊く時)…400〜600ml(2〜3カップ)
●塩…少々
●水(飲料用)…400〜600ml(2〜3カップ)
〈道 具〉
●鍋
●ボウル
●ザル
●ブレンダー
●濾し器(目の細かいザル、布巾、チーズクロスなど)
〈作り方〉
[1]キヌアを目の細かいザルに入れて、しっかり水で洗う(3回程度繰り返す)。1晩〜1日浸水させて水を切る(浸水用の水は数時間おきに取り替えて捨てる)。
[2]キヌア:水=1:2の割合を目安に、鍋に洗ったキヌアと水、塩ひとつまみを入れて15~20分程度炊く(沸騰するまでは強火→沸騰したら弱火)。途中、水が無くなってしまったら差し水で調整する。
※通常よりやや柔らかめに炊くのがおすすめ。輪のように見える白いヒゲが出たら茹であがりのサイン♪
[3]炊いたキヌアをザルに上げて水切りし、冷ます。
[4]キヌアと水(4カップ:キヌアの4倍くらいが目安)をブレンダーで撹拌する。つぶつぶがなくなり、なめらかになるまで。
[5]濾し器で濾したら出来上がり。
*濾すと口当たりがなめらかに
*生姜やシナモン、はちみつをプラスするのもおすすめ(離乳食ではNG)
*濾したキヌアの残りは、おからのようにクッキーやハンバーグに混ぜて使いましょう♪
キヌアもさらりとした仕上がり。炊いている時は穀物然とした匂いが立ち込めますが、ミルクにするとやはり無味無臭です(笑)
まとめ
いかがでしたか?
植物性ミルクの中からご家庭でも作りやすい アーモンドミルク・ライスミルク・キヌアミルク という3種類のミルクの作り方をご紹介しました♪
共通する注意事項として、未精白の穀物(玄米・雑穀)はよく洗って1晩以上浸水させ、その水は必ず数時間おきに取り替えることが大切です。
未精白の穀物には発芽毒と呼ばれるアブシジン酸とフィチン酸が含まれています。これらの有害な物質は、穀物をしっかりと浸水し胚芽が「よし発芽するぞ」というモードに入ると無害化します。ですから浸水はとても重要です。
食感としてつぶつぶ感が好きな人は濾さずにそのまま、なめらかな食感が好きな人は濾して飲みましょう。味わい・濃度などは水の量を調整して、ぜひ自分好みの濃度を見つけてくださいね。
今回は砂糖不使用のレシピですので、ほぼ素材の味のみです。個人的にはアーモンドミルクが好みでした♪ 物足りないという人はシナモン、バニラ、はちみつ、アガベシロップなどのスパイスや天然由来の甘味料や抹茶、ココア、コーヒーなどで風味アップをはかってみてはいかがでしょうか♪
次回は「植物性ミルクって美容に良いけど味が苦手…」という人のための “植物性ミルクが断然飲みやすくなる+αレシピ” をご紹介します!
〈監修〉
管理栄養士 東 聖佳(せーかさん。)
管理栄養士 力武 ひかり
Kiranah Life(キラナライフ)編集部
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