白髪・脱毛の原因⁈紫外線によるDNA損傷との関係とは?

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おはようございます。キラナライフの松尾です。早いものでもう6月も半ばです。日ごとに紫外線の量も増え、「日焼け」が気になる季節になってきました。化粧品店やドラッグストアなどでは、目立つ場所に「日焼け止めコーナー」が設置され、様々な種類の日焼け止めが所狭しと並んでいます。最近の傾向として、お肌だけではなく「髪にも使える日焼け止め」という商品も目に留まるようになってきました。
紫外線はお肌だけでなく、髪や頭皮にも悪影響を及ぼしているといわれています。紫外線についての研究が進む中、2017年に行われた、第27回太陽紫外線防御委員会においては「紫外線によるDNA損傷メカニズム」について、第17回日本抗加齢医学会総会においては「白髪発生のメカニズム」について発表されています。
今日は、エステティシャン、コスメコンシェルジュの立場から、「紫外線によるDNA損傷」と「白髪」との関係についてご紹介します。

目次

  • そもそもDNAとは?
  • 紫外線による「DNA損傷」と頭皮へのダメージ
  • 「DNA損傷」と「白髪」との関係
  • まとめ

そもそもDNAとは?

DNAを一言でいうならば「体の設計図」といったところでしょうか。
DNA(デオキシリボ核酸)は細胞の核の中の染色体に存在しており、「はしご」をひねったような2重らせん構造をしています。このらせんの内側にはA(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)、C(シトシン)という4種類の塩基があり、対となって結合しています。DNA中には、塩基がいろんな順番で並んでおり、遺伝情報は塩基配列の中に保存されています。(この遺伝情報を「遺伝子」と呼びます。DNA=遺伝子)
遺伝子は体内で重要な酵素(タンパク質)をつくる役割があります。

紫外線による「DNA損傷」と頭皮へのダメージ

DNAの損傷は癌など疾痛や老化の原因となります。
DNAが損傷する要因は様々あるようですが、「紫外線」が幹細胞に悪影響を及ぼすことで”DNAが損傷する”と考えられています。お肌にとってUV-BA、UV-Bのどちらも有害であることは既にご存知のとおりですが、特に、頭皮・毛髪にとって有害なのがUV-Bです。(※紫外線についての詳細はこちら
UV-Bはエネルギーが強い為、皮膚の炎症を起こしやすくなります。この”紫外線による炎症”は活性酸素やフリーラジカルを発生させ、直接DNA損傷へと繋がります。また、DNA損傷とまではいかなくても、紫外線を浴びることで皮膚はかなりのダメージを受けています。
スキンケアの一環として日焼け止めを使用することは定着してきたものの、”頭皮”に関してはまだまだ意識が足りておらず、無防備に紫外線を浴びているのが現状です。そして、紫外線が頭皮にダメージを与えることで白髪を引き起こすと考えられています。
※フリーラジカルとは:”対”になっていない不安定な電子を持ったているため、何とか安定させようと他の分子から電子を奪い取ろうとする分子のことです。過剰に生成されると、細胞が傷ついたり、老化を促進させたりするおそれがあります。

「DNA損傷」と「白髪」との関係

紫外線によってDNAが損傷するなど、頭皮へのダメージを受けるとなぜ白髪になるのかみていきましょう。
毛髪の色はメラニン色素の種類と量によって決まります。このメラニンは「色素細胞」によって作られます。「色素細胞」は毛包の上部に存在する「色素幹細胞」が複製・分化して生まれます。この時点では色はついておらず無色です。その後、色素細胞は毛包の根本に移動してメラニンを作ります。この時、紫外線などによって「色素幹細胞」のDNAが損傷すると「色素幹細胞」が複製されずに分化してしまいます。このような分化を繰り返すと「色素幹細胞」が枯渇しメラニンを作る色素細胞を毛包に供給することができなくなり、白髪になると考えられています。また、「色素幹細胞」は同じ場所に存在する「毛包幹細胞細胞」の影響を受けることから、脱毛とも密接な関係があるともいわれています。
※この他にも、遺伝や病気、栄養不足、ストレスなどが”白髪の原因”としてあげられています。

まとめ

紫外線によりDNAが損傷することで、白髪だけではなく、脱毛にも悪影響を与えます。DNAの損傷を防ぐためには日頃から紫外線を防ぐこと、活性酸素やフリーラジカルの発生を抑えることが大切です。また、紫外線は毛髪にも直接ダメージを与えます。紫外線を浴びた毛髪は、キューティクルを構成するタンパク質を変性させ、毛髪内部が「空洞化」するなどのダメージを与えます。
●日傘や帽子、髪にも使える日焼け止めなどでしっかりと紫外線をカットしましょう。
<UV-B>
エネルギーが強いため、直接DNAを傷つけます。
<UV-A>
直接の損傷はなくても、UV-Aにより発生した活性酸素などがDNAを傷つけます。
しっかりと紫外線をカットすることは大切といえるでしょう。
●抗酸化力のある食品などを摂取する
ビタミンCやビタミンE、ポリフェノール、イソフラボンなど、抗酸化力のある食品を積極的に摂取し、体の中からも予防しましょう。
※コラーゲンペプチドとミルクセラミドが配合されたヨーグルトを継続して4週間摂取することで、紫外線に対する皮膚の抵抗力がUPしたというデータもあるそうです。(第17回光老化研究会・2016年)

いかがでしたか?スキンケアと違い、紫外線に対する頭皮への関心はまだまだ低いため意識することから始めましょう。

参考文献:
西村栄美. 色素幹細胞,毛包幹細胞のエイジングと白髪・脱毛. 実験医学, 2017, 35.8:1285-1290.

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「一般社団法人日本エステティック業協会AEA上級認定エステティシャン」・「日本化粧品検定®協会公式コスメコンシェルジュ®」として長年美容業界に従事。 現在、佳秀工業株式会社ヘルスケア事業部GENPRESS(ジェンプレス)にて広報を担当。商品開発、マーケティング、販促物の作成など、業務は多岐に渡ります!豊富な美容経験を生かしたお役立ち情報を、皆さまにお届けします(⋈◍>◡<◍)✧♡ ◼︎趣味:スポーツジム ◼︎マイブーム:ヨガ、ボディーコンバット

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