発酵食品で美活生活(納豆編)

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お早うございます。佳秀ヘルスケア品質管理担当の川﨑です。わたしの記念すべき第一回の投稿内容ですが、専門である菌(バクテリア)について題材にしたいと思います。
4月といいますと、新年度、新学期など物事が新たにはじまる機会が多い月です。わたしも今の気持ちを大切にし、ブログの題材選びにこだわり、必要に応じて実験などによる検証作業を行い、皆様のお役に立つブログ記事を発信していきたいと思います。

目次

  • 発酵と発酵食品
  • 納豆について
  • 伝えたいこと

■発酵と発酵食品

わたしの大学の卒業論文は、納豆菌のつくるネバネバした糸(ポリグルタミン酸とよばれるタンパク質)を分解する酵素をさがす内容でした。
この納豆をはじめ、醤油、味噌、つけ物、かつお節、パン、ヨーグルト、チーズ、その他、日本酒、酢など日本人なら誰でも知っている発酵食品が身近にあります。
発酵というと少しかたい難しい表現ですが、細菌、酵母などのもっている酵素によって食物を分解して、人に有益な栄養素などを生成するものが「発酵」です。有益でないものを生成する「腐敗」と対比する言葉です。
それでは発酵食品にはどんな良さがあるのでしょうか?
・栄養の吸収率が高い
・おいしい(うま味成分を含んでいる)
・整腸作用がある
と代表的なものをあげましたが、最近では「菌活」という言葉とともに多くのことが一般の人にも知られてきています。
わたしは常々思っているのですが、人が美と健康を保つためには体内、体外(体内環境を整えることと美容すること)両方とも大切で、どちらか一方だけでは難しいと考えています。発酵食品を利用することで、おいしく体の内側をケアし、外側のケアとあわせることで美と健康を増進していただきたいと思います。

■納豆について

少し専門的な話になりますが、納豆菌の特徴をあげます。
・生存環境がわるくなると、胞子(熱、乾燥に非常につよい)を形成します。
・至適温度、pH(菌の増殖に適した条件)は、40℃弱で中性(7.0)で活発な増殖をします。
ある食品工場に見学に行った際に、クリーンルームに入室する製造員は、納豆を食することを禁止されていました。
わたしは、この食品工場の徹底した管理体制に感動したのですが、これは納豆菌が非常にタフな菌であるためで、食品への二次汚染防止から取られている策なのです。
ほかにも納豆菌がつよいということは、数ある発酵食品に含まれる乳酸菌や酵母が、人の便の中からは検出されないのに対して、納豆菌は検出されるということでも証明できると思います。だから人の過酷な体内環境でも腸までたどりつけるのです。
わたし自身も納豆は好きですが、香りやネバネバは決して良いとは思っていません。それでも食するのは、納豆の味(うま味)の良さがそれらの欠点を上回っていることと、納豆菌のつくり出すナットウキナーゼやビタミンK、大豆イソフラボンの効果を期待しているからです。
・ナットウキナーゼ:血流の改善や血圧を下げたり、腸内の善玉菌(乳酸菌類)を増やします
・ビタミンK:カルシウムが骨に沈着するのを助けたり、骨からの流出を抑制する働きがあります
・大豆イソフラボン:エストロゲン(女性ホルモン)類似物質の存在とその抗酸化作用により美肌の効果があります
ナットウキナーゼは熱、酸に弱く、70℃以上、pH4以下では失活(ほとんど効果を発揮しない)します。それでは胃酸のような強酸には耐えれないじゃないか、と思われるでしょう。そこが納豆菌のタフなところで、かなりのダメージはあると思いますが腸までたどりつけるため、腸内での納豆菌の活躍により、ナットウキナーゼが得られるのです。

■伝えたいこと

発酵食品は、加熱などせずにそのままの状態で適量をできるだけ多くの頻度で食することで、本当の良さが得られると考えます。
苦手な人は、自分にあった、好きになれそうな発酵食品を探してみてはいかがでしょうか。発酵食品の恩恵を受けることができます。
今回は納豆でしたが、ほかの発酵食品と、美容についてはまた、別の機会に発信したいと思います。

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川﨑孝治

佳秀ヘルスケア品質管理所属の川﨑です。 専門は細菌(バクテリア)です。 趣味は釣り、ゴルフ、野球(観る、する)など、広く浅くしていましたが 今はもっぱらおいしい肴を食べながら、その年の出来のよい日本酒を探して1合ぐらい飲むのが日々の楽しみです。 できる限り、実体験をもとに「美と健康のお役立ち情報」をキラナライフ を通じて発信していきたいと思います。

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