梅雨の「むくみ・だるさ」の原因とは?アーユルヴェーダ的対処法

  • シェア
  • twitter
いよいよ梅雨の季節がやって来ます。この季節は湿気が多く、気分も沈みがちになりますね。体調面では、消化器官が低下をしやすく、菌も繁殖しやすい為「食中毒」を起こしやすくなります。また、身体がむくみやすくなったり、だるかったり、鼻水、鼻づまりなどの不調を引き起こしやすい季節です。今日は、エステティシャンの立場から、伝承医学アーユルヴェーダの考えに基づいて、その「理由と対処法」をご紹介します!

「アーユルヴェーダ」とは?

サンスクリット語でアーユスは「生命」、ヴェーダは「科学」という意味です。このアーユスヴェーダからアーユルヴェーダになりました。アーユルヴェーダは「生命の科学」と言われるインドに伝わる伝承医学です。中国医学、ユナニ医学と共に世界三大伝承医学の一つであり、その中でも5000年以上の歴史を持つ世界最古の医学体系と言われています。

トリドーシャと体質

アーユルヴェーダでは、大きく分けると「風(ヴァータ)」・「火(ピッタ)」・「水(カパ)」3つのドーシャ(エネルギー性質)があります。トリとは「3つ」、ドーシャとは「エネルギー(病素)」という意味です。これは中国医学でいう「気」のようなもので、このバランスが乱れると「頭痛・イライラ・不眠・体形の変化…」など心と身体に悪い影響がでてきます。どの性質を一番多く持って生まれたのか?そこから季節、年齢、環境などによって「今、何が乱れているのか?」を読み取って対処していきます。

アーユルヴェーダは「個性」の医学

3つのドーシャが”バランスよく生まれた”という恵まれた人は珍しく、一人一人生まれ持った体質(ドーシャ)の割合は異なります。3つのドーシャが均一であることは確かに理想的ですが、無理にその型にはめることは、その人の本来のバランスをゆがめてしまいます。あくまでも、その人なりのバランスをとることが大切です。アーユルヴェーダは一人一人の体質、年齢、体力、消化力、生活パターン、住んでいる場所、季節まで考慮して最もふさわしい改善法を施します。

例えば、同じダイエット食なのに結果の出る人とでない人がいますよね。食べる物一つをとっても、この人には「合う」けれど、この人には「合わない」ということがあるのです。自分の体質を知り、「今、何が乱れているのか?」を知ることが快適に暮らす方法で、アーユルヴェーダはそれを教えてくれます。

あなたは何タイプ?

本質を診断するには「子供の頃の自分」が基準で、本来はたくさんの問診に答える必要があります。ここでは簡単にエネルギーの持つ性質をご紹介しますので、あなたに当てはまるドーシャタイプを見つけてみて下さい。

ヴァータ(ワータ) 風のエネルギー 【風・空】

性質
不規則性 ・軽い ・動く ・速い ・冷たい ・乾燥性

性格・体の特徴
風のような軽やかさがあり、機敏でフットワークが軽く順応性も有る。記憶力もよく想像力豊か。チャレンジ精神も旺盛だが気分が変わりやすい。身長は高いか低いかのどちらかで、痩せ型。筋肉質ではない。肌は冷たく乾燥気味。髪もパサつきがち。 早口。腸の働きが悪く、便秘や膨満感に悩まされることも。腰痛。緊張性頭痛。

バランスを崩すと…
冷え・乾燥が助長される。循環器系の疾患・心筋梗 塞・脳卒中・神経系疾患・ 高血圧・不眠症などを引き 起こしやすい。不安が強くなったり、気分が変わりや すく集中力も散漫に。

ピッタ 火のエネルギー 【火・水】

性質
流動性 ・熱い ・軽い ・鋭い ・微油性

性格・体の特徴
知的で情熱的なリーダー気質。強い集中力と鋭い感性で率なくこなすが、少々怒りっぽい。食欲旺盛なわりに、中肉中背でスタイルが良く、筋肉質だが食べ過ぎて太りやすい傾向も。便秘はなく、むしろ下痢気味。目力があり、髪は細くて柔らかい。指の関節も柔軟。寒さには強いが、暑さには弱い。お腹がすくと機嫌が悪い。

バランスを崩すと…
短気で怒りっぽく、批判的に。汗っかきになり、湿疹 など皮膚病を起こしやすい。火の力が強すぎて胸焼け、肝臓・胃腸・心臓病の病気を引き起こしやすい。目の充血・口臭・抜け毛も。

カパ(カファ) 水のエネルギー 【水・地】

性質
安定性 ・重い ・遅い ・冷たい ・油性

性格・体の特徴
穏やかで寛大。頑固で保守的な面もあるが、辛抱強く着実にこなす。体格が良く体力、持久力がある。少々鈍感で大雑把な面も。慈愛深く、常にもろい。 頭でかんがえたことより、身体で感じたことを大切 にする。物覚えは悪いが覚えたら忘れない。白くて柔らかい肌に、黒髪、大きな瞳と長く濃いま つ毛。冷たく湿った皮膚。眠る事が大好き。

バランスを崩すと…
だるさ、眠気、むくみ、少し食べただけで太りやすい。運動不足や過食が心と身体を停滞化。アレルギー性鼻炎・鼻水・鼻づまり・咳・気管支炎など引き起こしやすい。

いかがでしたか?
複合的要素を持っている方も多いので、目安にしてくださいね。

季節とドーシャの関係

季節によってもドーシャは影響を受けます。3つのドーシャの中で一番乱れやすいのはヴァータです。ヴァータ体質でない人も、体調を崩した時にはヴァータが乱れやすくなります。春から夏に向かう梅雨の時期は3つのバランスが崩れやすくなるといわれています。身体が重く、だるさ、むくみ、冷え、鼻炎、気管支炎などの不調が現れやすくなるのはこのためです。特に雨は水のエネルギーを持っており、水が火のエネルギーを消してしまう為”消化不良”を起こしたりもするのです。

梅雨時の不調と対処法

蒸し暑く感じるこの時期は、冷房を入れて体が冷えることも多いですね。できるだけ体を冷やさないように温度を調整したり、羽織物を使うなどして「冷え対策」をして下さい。食べ過ぎはNG。消化の良い物や、暖かいものを食べるように心がけて下さい。また、甘味・苦味・渋味のあるものは体を冷やすので控えるようにして下さい。逆に、酸味・塩味・辛味は温める特徴があります。特に、生姜はどのタイプの方にも合う食べ物です。積極的に摂り入れることをオススメします。寝すぎはカパを上げてしまいますので注意。漢方では「水毒」といいますが、むくみにはウォーキングやジョギングなど、適度に汗をかくような運動が効果的です。インド発祥のヨガは特にオススメです。
予防として春の間に汗をかくような運動をしておくと、不調を軽減できます。

まとめ

【梅雨時・不調の対処法】

  • 体を冷やさない
    冷房で体を冷やさない。
    消化の良い、暖かいものを食べる
    生姜はどのタイプの方にもおススメ
  • 食べ過ぎはNG
    甘味・苦味・渋味は体を冷やすので控える
    酸味・塩味・辛味は温める特徴があるのでオススメ
  • 寝すぎない
    寝すぎはカパを上げてしまいますので注意
  • 運動する
    むくみにはウォーキングやジョギング適度に汗をかくような運動を
    インド発祥のヨガは相性も抜群

いかがでしたか?
梅雨時の不調には、ちゃんと「理由」があったのです。快適に過ごすために、まずは以上のことを参考にしてみて下さいね。
アーユルヴェーダでは、「自分のドーシャタイプ」を知ることが大切です。その上で、本来自分のタイプではないドーシャの不調を感じた場合は、バランスを崩しているということになります。ドーシャによって、良い食べ物、悪い食べ物なども異るのですよ。興味深いですよね。アーユルヴェーダは奥が深いので、またの機会にご紹介できればと思います。もし、もっとご自分のドーシャを少しでも正確に知りたいという方は、インターネット上で問診に答えて調べるサイトがいくつかあります。サイトによってドーシャのタイプが異なることもありますので、1サイトではなく、2〜3サイトで確認してみることをオススメします。

参考資料
日本アーユルヴェーダスクール研修資料
西川眞知子著:これ1冊できちんとわかるアーユルヴェーダ 他

更年期に摂ってみて!豆苗に豊富なβカロテンと気になる栄養素

セミドライトマトのオリーブ漬けで美味しく長く保存♪

私の住んだ産地のおいしい、ヘルシー、ベストセレクト(福岡-特別編)

 

The following two tabs change content below.
「一般社団法人日本エステティック業協会AEA上級認定エステティシャン」・「日本化粧品検定®協会公式コスメコンシェルジュ®」として長年美容業界に従事。 現在、佳秀工業株式会社ヘルスケア事業部GENPRESS(ジェンプレス)にて広報を担当。商品開発、マーケティング、販促物の作成など、業務は多岐に渡ります!豊富な美容経験を生かしたお役立ち情報を、皆さまにお届けします(⋈◍>◡<◍)✧♡ ◼︎趣味:スポーツジム ◼︎マイブーム:ヨガ、ボディーコンバット

関連記事

最新記事

PAGE TOP
LINE it!